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素朴が一番

2010年06月03日 14:39

ピレネー山中の教会を巡る(スペイン北部旅行、2日目)

寝不足で食事もそこそこに泥のように眠った分、翌朝は、すっきりとまでいかないものの、それなりに目を覚ましました。宿の目の前にある世界遺産の教会を部屋の窓から眺めると、やって参りましたな、と旅気分が盛り上がります。
と言っても、私達の場合は、朝早くから今日は何処かと、せわしなく回るようなことはありません。ツアー旅行ですと、朝は6時台に起きて、8時出発は決して早くもないようですが、なにしろ起きるのが8時といういたってのんびりのスケジュールです。それでないともう無理な身体なんです(年齢的にというのではなく、旅の習慣的に)。

本日の目玉は、なんといっても、ピレネー山脈に刻まれた谷に点在する村々に、ちょこんと建つ教会たちです。
ちょこんと建つと言うのは、皆さんにとってはどんなイメージでしょうか?
そもそも、教会というと、ツアー旅行で巡る、例えばパリのノートルダム寺院とか、ケルンの大聖堂をまずは思い浮かべるのがむしろ順当なのでしょう。壮麗で、高く聳え立ち、様々な装飾を身に纏い.....
そんな立派な教会も、旅が進んでいく中で、サンチャゴ・デ・コンポステーラへの巡礼路上で出会うことになります。しかし、このピレネーの山の中にあるのは、せいぜいが2-3階建て、塔の高さだってしれたものです。何しろ、建てられたのは11-12世紀、スペイン半島の大半はイスラム勢力の下にあって、いわば山中の隠れキリシタン達の寄りどころといったものです。
時期的にはロマネスク様式の時代で、そのように分類もされているのですが、基本的な作りはともかく、大きさが違うんですね。まあ、山の中の小村にあるわけで、そんなにご大層な代物が作れる訳もありません。大聖堂と呼ばれる、教区を代表し、今では多くの観光客が押し寄せる立派な建物ともなると、建設に100年や200年かかりましたと、ごく普通のことのように解説されていたりします。そりゃー、建設資金もさぞや莫大にかかったことかと。
そのような教会の壮麗さには、勿論のこと圧倒されます。単純にすごいとも思えば、教会内に飾られた絵や彫刻、祭壇や説教壇などの美しさ、それらの建築や美術の観点からの価値も感じます。が、しかし。信仰という心の面を考えるとどうなのか?

ピレネーの教会1

   タウイのサン・クリメン聖堂は、この地域の教会では最も大きい方。

ピレネーの教会内部

   その内部には今でも当時の壁画が。実際には保存に手を尽くしていることでしょう。

私達は、ピレネー山脈南側のポイ谷にある、バルエラ(Baruera vall de Boi)の村に宿を取りました。ですから、まずは勿論のことですが、ポイ谷から巡ります。
宿のある村はポイ谷の中程で、西に少し谷底から上がった所にあります。そこから、谷を挟んで東に上がったデュロ(Durro)、更に谷を奥へ進んでから同じく東に上がったポイ(Boiと)タウイ(Taull)、そして、逆に谷を下ったカルデー(Cardet)といった村々を訪ねます。それぞれの村に、日本で言えば村の鎮守様と一緒で、必ず教会があります。小さ教会でも鎮守様の神社よりは一回り大きいのですが、キリスト式の結婚式で日本のホテルが作るチャペル位の大きさをイメージしていただけば、まあ正解でしょう。
ですが、ここにもやって来るのですよ。ツアーの団体さんが、大型バスで。谷からその両岸にある村への道なんて、そりゃあ狭いんですが、ヨーロッパでもバスの運転手というのは見事なもので、きつい登りもカーブもなんのその。それに、教会によってはですが、それなりの駐車場が今や整備されているわけです。でもねー、そんな団体さんと一緒にになると、こじんまりとした作りの教会ですから、いきなり大混雑でかないませんわ。
しかし、そのような小さな教会でも、壁の壁画などは見事というか、目を奪われます。時には混雑もするわけですが、そんな中でも、しっかりと、そしてじっくりと見ておかないと。
薄れてしまったり剥げ落ちたりもありますし、先に述べたような、大都会の大教会ほどの華麗な装飾ではありません。しかし、逆を言えば、魚がキリストを暗示しますとかいうモチーフやその意味合いが、そのようなことに詳しくない私にもストレートに伝わってきます。素朴な良さって、そんなことかと思いませんか。
何だか、この教会で敬虔に祈りを捧げていた、昔の村人の姿さえも思い浮かべることが出来そうな気持ちになります。そして、その人々が寄り添って生きていた、その息づかい迄もが。

ピレネーの教会2

    サン・キルク教会は、デュロの村からもかなり先の山の上にある。

などと、勝手にイメージを膨らませていると、結構、時間が経つのは早いものです。
それでなくとも何故か見学に長時間を費やしてまう私達なので、小さな教会であっても、ふと気付くと30分くらいはあっという間です。あちこち駆け足で見て回る事などもはや自分達には不可能と、ようやく解ってきたので、無理の無い計画を立てたつもりでしたが.....
一応は見たいと思った教会をポイ谷では一通り訪ねましたが、どう考えても後が厳しい。予定では、ピレネーをトンネルで潜って北側へ抜け、アネウ谷とアラン谷も訪ねることになっていて、お昼には.....
もうそのお昼ですが、次の谷に言ってる筈が、まだポイ谷に居るわけですは、これが。まだまだ自分達のことが解っちゃいないというこが解ったわけですが、かといって目の前にある素晴らしい教会や景色は堪能しないと。それでなきゃ、はるばるここまでやって来た意味がないってもんですよと、この点は三匹の意見は一致しているので、まあなんとかなるでしょと互いに良い聞かせつつ、さあー移動だ。
(結論としては、各教会や村をゆっくりと回ろうと思うと、2日はかけたほうがいいというものです)

で、次の谷を目指します。
が、お昼の食事を摂らないわけにはいきません。これまた、道端の、ごく普通のレストランに寄りました。別に特別な物を求めた訳でなく、実際、お店に入ってもごく普通に家族連れが食事をしていて、気取った感じも何もありませんでした。が、何故か出会えるのです、とても素晴らしい料理に。
これまたお店の名前も忘れましたが、今でもあれば、行ったら迷わず辿り着けます。ポイ谷の入口へ戻り、そこでぶち当たる国道260号線(N260)を右(つまり西)へ行って、暫く走ると、道沿いの右手にそのレストランはあります。街中ではなく、ぽつんとあるので、すぐにわかります。
そこの鴨料理が何しろ絶品で。私の中では、もう一度食べたい料理No.1は迷わずこれだー!という逸品です。
このお店と料理のことは、当ブログ、2007年9月9日でも触れましたが、その時は写真を載せなかったので、今回はご覧あれ(といいつつ、事情があって写真は少し後になりますので、ご勘弁を)。

ピレネーのレストラン

    これはばっちりレストランの名前が出てますね。今でもきっとあると思いますよ。

でもって、結局はゆっくりと昼ご飯も堪能してしまうものですから、午後からは随分とおしてしまいました。まずは目の前のものに全てを奪われてしまう訳で、何とも単純ですな。そんな私達なので、素朴さにみせられるのでしょうか。


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